著者:土屋勉男、金山権、原田節雄、高橋義郎
発行元:同文館出版株式会社
まとめ
この本は大学の教科書とのことですが、大学生に読ませておくだけではもったいないですね。成長戦略や、競争優位性獲得のわかりやすいまとめ方がわかりますよ。企業研究って、こうやってまとめれば良いのね、ということを教えてくれたのが一番よかったことですね。
この本を読んだ理由
著者に、元ソニーの原田さんがいたから。
仕事に活かせるポイント
強い企業が生き残るのではなく、変わることができる企業が生き残れるんだな、と実感。そして、いろんなスキルが重要だけれど「潮目が変わった」と素早く感じ取れることが、何よりも重要なんだな、と実感。
目次
第1部 問題提起と本書の目的
第2部 グローバルニッチトップ(GNT)の事例分析
第3部 中堅グローバルニッチトップ(GNT)のダイナミック・ケイパビリティ(DC)戦略
第4部 標準化と現地化の適応戦略
第5部 ダイナミック・ケイパビリティ(DC)戦略
感想
革新的中小企業から中堅グローバルニッチトップ(GNT)に進化するには、ダイナミック・ケイパビリティ戦略が重要になるという。そのDCを構成する要素は①驚異・機械の感知能力②資源・知識・ルーチン応用・再利用の捕捉能力③資源再結合による変革能力、なのだという。
で、本書はこのDC戦略について深く知るためにGNTと分類される企業の事例が紹介されているのです。
フロイント産業株式会社、根本特殊化学株式会社、株式会社マスダック、アリアケジャパン株式会社、ポーライト株式会社、株式会社フジキン、IDEC株式会社、アイダエンジニアリング株式会社、株式会社堀場製作所。
知っている会社もあれば、知らない会社もある。
そりゃ、グローバルニッチトップだからね。
でもね、どの会社も、存続の危機に遭遇し、その危機を乗り越え、成長し、今に至っている。
では、各社、危機に対してどのような対策を実行したのか?
それは本書で。
私としては「各社の歴史と特徴と戦略が、こんなにわかりやすく紹介されているなんて!」とまったく違うところに感動しました。
今後、参考にしよう。
タイトル:事例でみる中堅企業の成長戦略 ダイナミック・ケイパビリティで突破する「成長の壁」
著者:土屋勉男、金山権、原田節雄、高橋義郎
発行元:同文館出版株式会社