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三浦按針 その生涯と時代

著者:森良和
発行元:東京堂出版

 

まとめ

私たちが習っている日本史や世界史って何なんでしょうね。やはり、歴史というのは時の為政者が作るものなんだね。海外とはちょぼちょぼと付き合っていただけで、そのまま鎖国になりましたとさ。それほど、徳川幕府のやっていたことは、内向きの政策だったんですよ。わたしが習った歴史、簡単にまとめるとこんな感じでしたね。戦国後期から、鎖国が完成するまで。日本は、徳川幕府は世界外交の激流にいたんだと言うことがわかりますワナ。

この本を読んだ理由

三浦按針ですよ。1冊まるごと、ウイリアム・アダムス。何が書かれているのか?が非常に気になって手に取りました。

仕事に活かせるポイント

世の中で語られている話を鵜呑みにしちゃダメってことだな。

目次

第1章 1600年までの世界と日本
第2章 イギリス時代のアダムス
第3章 大西洋南下公海とマゼラン海峡通過
第4章 船隊各船の命運
第5章 リーフデ号の太平洋横断
第6章 日本来航直後のアダムスと船員たち
第7章 西洋船の建造とさらなる寵遇
第8章 アダムスとスペイン人
第9章 オランダ商館とアダムス
第10章 イギリス商館とアダムス
第11章 アダムスの北方航路探検構想
第12章 アダムスと海外貿易
第13章 アダムスの死と商館閉鎖
第14章 アダムスの家族 イギリスと日本

感想

三浦按針。本名ウィリアム・アダムス。リーフデ号という商船で日本に漂着したイギリス人。家康に大事にされ、旗本として三浦半島に領地を持つこととなりましたとさ。

日本史で勉強する三浦按針の話はこれくらいで終わり。

 

「あぁ。日本は、鎖国に舵を切っていたから、そんなもんだよね。」

 

受験勉強で覚えた知識は、そこで終わっていた。底が浅いな。底つながりだ。

 

そもそも、ウイリアム・アダムスが何者で、どうやって日本にたどり着いたのか?日本ではどのような動きをしていたから、家康に寵愛されたのか?なんてことは、受験勉強に必要なかった。

 

でもね、重要なのはそっちなんだよ。

 

16世紀末に起きたヨーロッパの出来事は、玉突き事故のように様々な事件を引き起こし、日本までたどり着いた。PUFFYがうたうアジアの純真のように、インド経由で日本にたどり着いた。だけかと思っていた。そんなわけなかったのですよ。ウイリアム・アダムスがやってきたのは太平洋周り。わざわざ、大西洋を横断し、マゼラン海峡を越え、ミクロネシアの島々をたどり、東の方から日本にやってきた。

 

その航海術も本書には記載されているし、船内の様子もしっかりと書かれている。この本は、16世紀末の海洋冒険小説なのだ。小説じゃないけれどね。

 

ボロボロの船と、ヒットポイント0の状態で日本にたどり着いたウイリアム・アダムスたちだけれど、その船に海賊として働くための大砲が搭載されていた。アダムスはイギリスの港町で育ち、造船技術、航海術を身につけていた人間だったのだ。豊臣方との最終決戦間近であった家康にとって、スペインや、ポルトガル、オランダ、そして中国と激しく争っていた家康にとって、ウイリアム・アダムスの登場は、渡りに船だったわけですな。

 

深いなぁ。

 

この本を読み終わって思ったことは、三浦按針で大河ドラマを作ったら超面白いんだろうな、と。

 

三浦按針 その生涯と時代

三浦按針 その生涯と時代

  • 作者:森 良和
  • 発売日: 2020/04/25
  • メディア: 単行本
 

 

タイトル:三浦按針 その生涯と時代
著者:森良和
発行元:東京堂出版