まとめ
沖縄には様々な面があるリゾート地というプラスの面もあれば、基地の街というマイナスの面もある。この両方に目を向けなきゃダメなんだな、と思いつつ。負の面は忘れてしまった方がいいんじゃないかしら?とも思う。そして、負の面を何も考えずに閉鎖すると、生活が立ち行かなく人もいるんだよな、と。いろんなことを考えさせられる本だね。
この本を読んだ理由
昭和史について、それも日陰の歴史について調べるのが、私のライフワークなので。
仕事に活かせるポイント
みんなに知られていることだけでなく、みんなが知らないことについても調べるのが重要だよな。いや、みんな知っているんだよ。地元の人は。ただ、その闇を、よそ者は知ることができないんだよな。
目次
序章 眩しい街へ、妖しい光へ
第1章 消し去られた街、生の痕跡
第2章 変貌する夜に生きる者たち
第3章 闇社会の収奪システム
第4章 娼婦とヤクザと革命
第5章 歴史の底に置かれた売春女性
第6章 「レイプの軍隊」と沖縄売春史
第7章 売春街の子どもたち
第8章 浄化の論理と、夜の身体と
終章 作家・沖山真知子の記憶
感想
ものすごく重い本です。読んでいるとどよんとした気持ちになってしまう。南国のリゾートだけじゃないんだよな、沖縄って。沖縄は基地の街でもあるのだけれど、基地の街だけでもないんだよな。
基地と共生していかなければならないし、南国の島としても生きていかなければならない。日本という国の最果ての地は、海外に最も近い土地でもあるんだよな。
第1章の見出しである「消し去られた街、生の痕跡」が、すべてを物語ってるよね。
なくなった方がいい、忘れた方がいい。のかもしれない。
しかし、忘れてもダメだし、なくなってもダメなのかもしれない。
ただ、はっきりしているのは女性や子どもに負担をかけちゃイケないってことだよな。
女性の権利を守りましょうなんて、活動家のようなことは言わない。ただ、女性を下に見ちゃイケないんだと思うのよね。
それが私の感想。
しかし、重たい本だったなぁ。
タイトル:沖縄アンダーグランド 売春外を生きた者たち
著者:藤井誠二
発行元:講談社