まとめ
福島第一原発の現状と、未来を教えてくれるまっとうな本。事実を実として伝えてくれる。ここにはデマもなければ、えせ科学の話もない。今をしっかりと教えてくれるのだ。しかし、この分厚い本を「ちゃんと読もう」という人はどれくらいいるのだろうか? この本を「ちゃんと読もう」という人は、最初からデマなんて信じないんだろうなって思う。
この本を読んだ理由
びっくりするくらい科学に興味のなかった私。そんな私が、一気に科学に傾倒したのは東日本大震災があったから。そんな私が、この本を見つけたら、見逃すなんてことはできないのですよ。
仕事に活かせるポイント
記録をしっかり残すと言うことが重要なんだな。
目次
第1章 福島第一原発、最大の問題は何か?
第2章 廃炉とは何か?
第3章 1F周辺地域はどうなっているのか?
第4章 廃炉をどう語るのか?
感想
3段組で400ページ近い大作です。しかし、この分量を持っても、福島第一原発の現状を伝えきることは難しいのでしょうね。それくらい深い世界です。
2011年3月11日。宮城県沖を震源地にする大地震が発生。いわゆる東日本大震災。この地震による津波によって、福島第一原発で原子力災害が起きた。
科学的知識の低かった私は、怯えましたよ。そして、地元の図書館と近隣の図書館に出かけ、片っ端から放射線や、原発、物理学や、科学の本を読みあさりました。
それから、もうすぐ10年。
なんだろう? あのときの騒ぎは。
そりゃ、いまだに福島第一原発周辺に戻ることができない人はたくさんいる。たくさんいるのは現実だけれど、首都圏でがん患者が大量に発生したり、この世が終わっちゃうなんてことは一切ない。
そもそも、発生当時の間違った情報で凝り固まっているのだよ、私たちは。
処理水?汚染水?の海洋放出で、いまだに揉めていますが、福島第一原発から放出しようとしている水よりも、多くのトリチウムを含んだ水を、世界はもちろん、日本でも排出しているのにね。そもそも、トリチウムって、自然界でもふつーにあるモノなんだけれどな。
なんてことは、どーでもいい人が多いんだよね。
悪いのは国や、東電。俺らは被害者。国や、東電が補償をしてくれるはずだ!と、福島第一原発から遠く離れた十強に住んでいる人が、プンスカ怒っているわけですよ。
福島第一原発の周辺に住んでいる人はまさに被害者ですけれどね。
なんか似たようなことが起きているな、最近。新型コロナの大騒ぎと、福島第一原発の大騒ぎが同じように見えてしまいますな。
重要なのはどちらも、正しく恐れること。
正しく恐れるには知識が必要なんだよな。
ちなみに、わたしは、地球温暖化ガスを減らすべきだと思っているので、原発推進派です。小型原発を台場に建てれば良い。そして、溶融塩原子炉で核廃棄物を処理すればいいんだ。太陽光パネルなんて、壮大な自然破壊装置でしかないので、主力電力にしちゃダメなんですよ。
ということを熱く語るだけで、襲われそうな時代だからなw