発行元:ファクタ
まとめ
いつのまにか政治色といいますか、政治思想に基づく&偏るような記事は増えてきましたね。そして、昔からそっち側は残念な内容が多かったんですよね。FACTAはやっぱり経済事件を語らせると、経済事件の調査報道こそが真骨頂なんですよ、と再確認できた今月号ですな。文春砲よりFACTA砲。
この本を読んだ目的
毎月おこなう頭の整理ですね。
感想
今月号で特に面白かったのはこの記事。
「パナソニック巣くう白アリ」
改革をしようと外部から招いた経営陣がだめだったという。パナソニック、大きくなりすぎちゃったきがするのですよね。クロモノから、シロモノ、そして業務用に、電池や、太陽光発電まで。復活したソニーや、シロモノ家電で存在感をみせてきたアイリスオーヤマとはとは違うんだよね。総花的と言いますか。
CSOとして招いた片山栄一さんが数値目標を営業利益率から「EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)」に切り替えて、各カンパニーがついていけていない。ということと元日本マイクロソフトの社長でパナソニックへの出戻りである樋口泰行さんが疲れ切ってしまっているのだとな。
「川勝リニア止めは成田闘争と似てきた」
もう、静岡県をリニアが通らなくてもいいんじゃないでしょかね。そもそも大井川の水が毎秒2t流出するからけしからんって言っているけど、田代ダムから大井川の水が毎秒4.99tも流出しているのにな。これでJR東海と喧嘩しちゃうと浜松にも、静岡にも、未来永劫、のぞみが止まることはなくなりましたな。
「富士通島根工場はなぜ生き残ったか」
個人からの要望応えてパソコンを組み立てるBTOじゃないんだよな。細かい企業の情報をくみ取っとって、大量ロッドでパソコンを組み立てる。似ているようで似ていない世界。論理的には2億通りの組み合わせがある仕様。顧客の要望通りに組み立てるラインもすごいけど、顧客の仕様を聞き出す営業も凄いな。
「ニコンが辿るライカの道」
キヤノンと並ぶカメラの名門が、カメラ事業に大ナタ。カメラの販売や生産拠点の効率化を進め、22年3月期までに事業運営費を19年3月期に比べ500億円減らすんだとな。つまり、プロとハイアマチュアにターゲットを絞るんだと。元ニコンユーザとしては悲しい限りだけれど、現ソニーユーザとしては、それでも足りないんじゃないかと。
自社製センサーとプロ使用にも耐えられるフルサイズミラーレスはカメラのルールを変えてしまいましたよ。ミラーレス一眼を本気になって開発しておけば、ルールメーカーになれたのに。富士フィルムは銀塩カメラからデジタルカメラの変化について行けたけれど、ニコンはどーなる?
「北海道カジノ断念まさかの真相」
FACTAでは“官邸直結の知事がちゃぶ台返し。菅案件批判を煙に巻き、時間差認定のウルトラCも”って言う内容なんですが、北海道にIRを誘致するはなしで中国企業からの収賄容疑でIR議連の秋元司衆議院議員が逮捕されたわけですよ。そして、その舞台は北海道だったわけですよ。これ、官邸が知っていたから、官邸の力で潰したんじゃないんでしょうかね?
そんな今月号を読んでいたら、読みたくなった本。