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トリカブト「本庄保険金殺人事件」元捜査一課刑事の回想

著者:大澤良州
発行元:宝島社

 

 

まとめ

この本をドキュメンタリーとしてよむのか? 元刑事の回想録として読むのか? はたまた、警察の内部を知るための本として読むのか? 平成のはじめ、日本中を騒がせた本庄保険金殺人事件の捜査を担当していた刑事の回顧録。こんな、「闇金ウシジマくん」のような世界が実際にあったのね。なんて思ってしまうのですが、実際は逆なんだろうなぁ。そして、本庄保険金殺人事件の主犯・八木のようなシリアルキラーというか、サイコパスというか、闇金ウシジマくんに出てくるゲスな犯罪者のような人間は定期的に出てくるので、気をつけて日常生活を送らないとダメなんだぁと思うわけですよ。

 

この本を読んだ理由

劇場型犯罪の典型、八木劇場と呼ばれるほどであった本庄保険金殺人事件の主犯、八木茂がキックボードに乗っている。この写真に惹かれて手にとってしまいました。そして、一気に読み切っちゃった。

 

この本の目次

第1章 遺体は語る
第2章 八木劇
第3章 「死因」の究明
第4章 暗闘
第5章 密室の攻防
第6章 トリック
第7章 真実ここにあり
第8章 大円団

 

感想

事件の発覚は1999年。しかし,事件の始まりは1995年。埼玉県は本庄市で起きた連続保険金殺人事件。犯人と呼ばれていた男は警察をあざ笑うように有料記者会見を開き、テレビはその様子を放送し続けていた。

 

木劇場といわれるほどの劇場型犯罪。連続保険金殺人事件の主犯とその仲間たちを追い詰めていった刑事たちのドキュメンタリー。

 

そのリアリティはとんでもなく高い。何しろ、本当に捜査をしていた元刑事が書いた本なのだ。それに、所轄と言われる地元の警察署の刑事ではなく、県警の刑事。捜査の最前線で働いていた人間が著者。

 

じゃあ、この本は捜査長所のように読みにくいのか?というとそうでもない。内容のスリリングさと併せて、一気に読み進んでしまう、読者を離さない力がある。なんでも、この著者は刑事ドラマの監修までしているのだと。

 

そりゃソーダ

 

で、本庄保険金殺人事件。

 

風邪薬の大量摂取とアルコールの大量摂取で人を死に追い込むという殺人手法。薬って用法用量をよく読み、使用上の注意を守らないとダメなのね、と思ってしまう。

 

この事件の後であれば風邪薬の大量摂取とアルコールの大量摂取で内蔵をボロボロにさせ、免疫力を奪って死に追いやりましたねという会話ができるが、当時はそんなことを知っている人もいるわけがなく。事件発覚のきっかけとなった、逃げ出してきた被害者の証言から、この事実を見つけた刑事の執念がすごい。さらに、トリカブトを少量ずつ摂取させ、追い込みをかけていった。その事実を見つけ出した刑事の執念もすごい。

 

事実は小説より奇なりというが、まさにそんな逸話がぎっしり詰まっている1冊。

 

そして、なにより捜査一課の刑事さんって超過酷なのね、と頭が下がってしまう。みなさんのおかげで、治安は守られているんですよ、と。

 

トリカブト 「本庄保険金殺人事件」元捜査一課刑事の回想

トリカブト 「本庄保険金殺人事件」元捜査一課刑事の回想

  • 作者:大澤 良州
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2019/11/19
  • メディア: 単行本