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チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」

著者:マシュー・ディクソン/ブレント・アダムソン
訳者:三木俊哉
発行元:海と月社

 

まとめ

「隠れたキーマンを探せ」という本に紹介されていたのが本書。なんだろう。気合と根性、努力と忍耐で構成されている、日本企業のトップ営業が書いた営業の本と大きく違うね。なんでだろうね。それはきっと、ワタシが見ている組織の営業は「ソリューション営業」であり、海外の営業本は「ソリューション営業」について開かれた本だからなんだろうね。日本の企業のトップ営業が書いたのは「プロダクト営業」に関する内容なんだよね。だからなんだろうね。まぁ、全部、営業関係の書籍を読んでいるわけではないですが。

 

この本を読んだ目的

What:「隠れたキーマンを探せ」という本に、「この本は読むべきだ!」と書いてあったので、読みました。読んでよかった。珍しく、読み終わった直後に、再度、読み込んでしまいました。
Why:営業マンは、5つのタイプに分類でき、その中で営業成績が最も伸ばせる営業が「チャレンジャー・セールス・タイプ」なんですよ。本書では、チャレンジャー・セールスに営業部員を仕立て上げる方法が事細かに記されております。もう、素敵すぎ。
How:チャレンジャー・セールス・タイプ(モデル)になる方法、それは「ひたすら勉強すること」なんだな。すげー、丸めて強引に一言にしていますがw多方面から勉強をし続ける必要があるということですよ。

 

目次

はじめに 驚くべき発見
第一章 ソリューション営業の進化
第二章 チャレンジャー①ハイパフォーマンスを有無新モデル
第三章 チャレンジャー②新モデルを移植する
第四章 差別化のための「指導」①なぜインサイトが必要なのか?
第五章 差別化のための「指導」②インサイト主導の会話のすすめ方
第六章 共感を得るための「適応」
第七章 営業プロセスの「支配」
第八章 営業マネージャーと「チャレンジャー・セールス・モデル」
第九章 先例に学ぶ
おわりに 営業を超えたチャレンジ

 

感想

わたくし、企業のデジタルマーケティングを支援している仕事をしておりまして、そのため、日頃から「マーケティング」と「営業」のお勉強を続けているわけですよ。で、それら関係の本を読みまくっているのです。

 

が、日本企業のトップ営業が書いた営業指南書って、なんだかなぁ。。。と感じることのほうが多かったわけですね。

 

とはいえ、たまにすごい本を見つけると大喜びをしてします。そんな本の1冊が「隠れたキーマンを探せ」という本ですね。データが解明した最新B2B営業法が「隠れたキーマンを探せ」という本の中にはびっしり書かれておりまして、ものすごい、頭の栄養となりました。

 

隠れたキーマンを探せ!  データが解明した 最新B2B営業法

隠れたキーマンを探せ! データが解明した 最新B2B営業法

 

 

で、そんな「隠れたキーマンを探せ」という本に紹介されていたのが本書。なんだろう。気合と根性、努力と忍耐で構成されている、日本企業のトップ営業が書いた営業の本と大きく違うね。なんでだろうね。それはきっと、ワタシが見ている組織の営業は「ソリューション営業」であり、海外の営業本は「ソリューション営業」について開かれた本だからなんだろうね。日本の企業のトップ営業が書いたのは「プロダクト営業」に関する内容なんだよね。だからなんだろうね。まぁ、全部、営業関係の書籍を読んでいるわけではないですが。

 

「隠れたキーマン探せ」では、クライアント側の担当者を分類しておりましたが、本書では販売員≒営業をタイプ別に分類しているのですね。で、その中で「こういうタイプになればいい!」とおすすめしてくれるわけですよ。そのパターンがチャレンジャー・セールスなんですけれどね。

 

ちなみに、分類パターンは、チャレンジャー・セールスを含めて次の5つ。

●ハードワーカー(勤勉タイプ)
・つねにもうひとがんばりする
・簡単にあきらめない
・自発的
・フィードバックと能力開発に関心が高い
●チャレンジャー(論客タイプ)
・つねに違った見方をする
・顧客のビジネスを理解している
・議論好き
・顧客に強引に働きかける
●リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)
・顧客の組織に強力な賛同者をつくる
・他任を助けるのをいとわない
・誰とでもうまくやれる
●ローンウルフ(一匹狼タイプ)
・自身の直感に従う
・自信家
・管理しにくい
●リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)
・内外のステークホルダーへの対応が信頼できる
・すべての問題を解決する
・細部に気を配る

 

一般的な日本人の道徳観といいますか、常識だと「ハードワーカー」が一番好まれて、数字を残しそうですよね。でも、そうじゃないのだと。それほど数字を残してくれないのだと。だから、生産性が悪いんですね、日本の営業って。じゃあ、「ローンウルフ?」となりそうなのですが、それも漫画の世界だけ。そこそこ数字を残しやすいんだけれど、「チャレンジャー」よりは数字が残せない。そして、管理されることを嫌うので、チームで営業を行うことには向いていないと。

 

サラリーマン金太郎が、徒党を組んでいたら嫌だもんね。

 

でもさ、そのむかし、バブルが崩壊するまで、いや、バブルが始まるまでは「勤勉タイプ」が一番正しい営業モデルだった気がするんだよね。まぁ、正しい営業が、数字を作れるということではないんだけれど。

 

バブル崩壊以降、営業のスタイルが代わってきた。それが、モデルの変化になっているんじゃないかと。営業のスタイルが代わってきたのにもかかわらず、現場のトップはバブル以前に入社した50代中頃なので「勤勉タイプ」が「正しい営業」と信じだれているのだと。

 

で、営業のスタイルはどのように代わったのか??というと、プロダクト営業から、ソリューション営業に変わったと。ソリューション営業に時代が代わったので、それまでの営業モデルがうまく刺さらなくなったと。

 

では、なんでうまく刺さらなくなったのか?というと、そこはちゃんと本書に書かれている。

多くの組織がソリューション営業への移行に苦労している理由は、ここにあった。ソリューション営業とはすなわち、それまでのやり方が通用しないです破壊的な営業である。我が社の製品を買ってください、そしていままでに買ったほかの製品といっしょに棚に並べてください、とお願いするのとはわけが違う。むしろ、顧客に行動を変えてもらわなければならない。いままでのやり方をやめて、別の方法で動いてほしいとお願いするようなものだ。そうしてもらうためには、ビジネスの新しい見方を顧客に提示し、自分たちのビジネスについて違う発想をしてもらわなければならない。

 

ビジネスの新しい見方を顧客に提示して、ビジネスに対して違う発想を提案するなんて、お客様のことをすげーお勉強していないと無理な話だしな。だから、SPEEDAのようなサービスが流行るんだろうな。

 

プロダクト営業の特徴としては関係性は売り手が注文に応じ、営業スキルは製品ポートフォリオの十分な知識が必要で、顧客の期待は安価で質の高い製品・サービスとなると。一方、ソリューション営業の特徴は、関係性は売り手が信頼できる助言者と見なされ、営業スキルは経営陣による顧客との関与となり、顧客の期待は顧客の事業に関する戦略的知見の提供となる。求められるのは「どこよりも安く」ではなく「貴方しか持っていない情報の提供」になるのだから、そりゃ、大変よね、と。

 

ちなみに、こんな状況で顧客ロイヤリティになにがしらかプラスの影響を与えるものというのも、まとめられております。

 

●(販売員は)市場に関する独自の価値ある視点を提供してくれる。
●さまざまな選択肢を検討する助けになる。
●継続的なアドバイスを提供してくれる。
●「地雷」を避けるのに役立つ。
●新しい問題や結果について教えてくれる。
●購入しやすいサプライヤーである。
●わが社で広く支持されているサプライヤーである。

 

ひー。


レベル高いじゃないかw 「さまざまな選択肢を検討する助けになる」とか、いままでのプロダクト営業だったらありえない話だよな。様々な選択肢の中から「うちを選んで!」だものな。

 

そういう時代じゃなくなったんだと。

そして、そんな営業を行う「チャレンジャー・セールス」の育て方というか、必要なスキルまで、ちゃんと書かれているのがこの本のすごいところだ。きっと「そう簡単にまねできない!」と思っているからかもしれないけど。いやいや、そんなにうがった見方をしてはだめだな。

チャレンジャー・セールス・モデルでカギとなるスキル

「建設的な緊張関係」
建設的な緊張関係を使って営業のあらゆる側面を有利に運ぼうとする
「差別化のための指導」
ビジネスやニーズに関する顧客の考え方を変えるインサイト(知見)を提供する
「共感を得るための適応」
顧客の置かれた状況に即して営業メッセージを伝達する
「営業プロセスの支配」
堂々と(しかし強引にならずに)目標を目差し、顧客のリスク回避傾向を克服する

 

そして、あるべき商談の流れまで記されている。

 

「商談直結型の指導」トークの流れ
①地ならし
顧客の心を読み、共感を示すことで信頼を築く
②再構成
認識されていない問題、ニーズ、仮説をまず再構成する
③裏付け
問題の大きさに気づかせ、顧客の当事者意識を徐々に高める
④心をゆさぶる
問題の心理的特徴を協調s、人間らしさを付与し、個人のワークフローに影響を及ぼす
⑤価値提供-新しい方法の提示
サプライヤーの価値提供にそれとなく結びついた、問題解決の新しい枠組みを提示する。
⑥ソリューションおよび実行マップの提案
主な指導ポイントにかかわる売り手のサービス一覧を示し、実行への手順を強調する

 

もう、素敵すぎる。


さらに、巻末には「チャレンジャーコーチングガイド」と「営業スタイル自己診断」「チャレンジャー採用ガイド面接で何を訊くか」がついてくるのも素敵。

 

 

チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」

チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」

  • 作者: マシュー・ディクソン,Matthew Dixon,ブレント・アダムソン,Brent Adamson,(序文)ニール・ラッカム,Neil Rackham,三木俊哉
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2015/10/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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