WEB銭の読書やグラベルロードのメモなど

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

宣伝会議 2019.1

発行元:宣伝会議

 

感想

大特集が「テクノロジーの力で説明責任に応える!広告投資の効果検証」ですね。この特集が読みたくて、超久しぶりに宣伝会議を買いましたよ。

 

いやー、良かった。定期購読しようかと思ってしまうレペルで良かった。

 

そして、知らないことばかりだ。ワタシは、無知だな、やっぱ。ちゃんと勉強しよう。てか、勉強し続けよう。

 

どこを読んでも役に立つ、そんな今月号の中でも、特に刺さったのはこんな記事。

 

「強まる、広告投資の説明責任を問う声 広告管理の課題とこれから」
法政大学の木戸茂さんの記事ですね。この記事の中にあるARF広告効果指標の階層図がよい。これ、ワタシが、知らなかっただけなのかもしれないですがね。アメリの広告の業界団体ARF(The Advertising Research
Foundation)が作った指標ね。広告にROiばかり求めるなよ、と。他にも指標あるよ、と。

その指標とは上からこんな感じ。

 

R.O.I
Loyal Customers
Profit
Sales
Leads
Advertising Persuasion
Advertising Recall
Advertising Exposure
Vehicle Exposure
Vehicle Distribution


そして、当選だけれど、広告効果は広告目的に従うんだよな。

 

「認知と購買の態度変容に迫る 人の気持ちの変化をどう読み解く?パーセプションフロー・モデル」
これは元P&Gで、元資生堂で、現在クー・マーケティング・カンパニー代表の音部大輔さんの記事。これは必読だな。縦軸がユーザの状態(「現状」「認知」「興味」「購入」「使用」「満足」「再購入」「口コミ」)を表し、それぞれに「行動」「パーセプション」「知覚刺激」「KPI」「メディア/媒体」を設定し、マトリックスを作っていく。
なんとなくカスタマージャーニーマップ的なものだという認識はあったのだけれど、カスタマージャーニーマップとは違うものだということを、この記事が教えてくれました。すみません。ワタシが馬鹿でした。
どこで何が違うのかというと、このようにまとめられています。

 

カスタマー・ジャーニーは、基本的には消費者との現状の接点を示すものである。メディアや買場を含めた消費者との接点を明晰正確に示すことは、メディアプランや購買接点を計画する際に非常にやアクに立つ。また、UXやUIの全域をカバーできるので、取りこぼしをなくし(≒刈り取り効率を上げ)、消費者体験の改善点を示唆しやすい。
対してパーセプションフロー・モデルは消費者の認識変化を設計するものである。市場創造やブランド・マネジメントのために、マーケティング活動全体の効果的で効率的なマネジメントにつながる。

 

で、これをさらに具体的に落とすと

カスタマージャーニーは4Pのプロモーション(コミュニケーション)や、プレイス(流通チャネル)における「行動と接点」に注目しているのに対し、パーセプションフロー・モデルはプロダクト(製品)や、プライス(価格)も包含したすっべての4P要素による認識の変化を中心としている。

 

カスタマージャーニーが「現状の記述」であるのに対し、パーセプションフロー・モデルは「これからのすべてのマーケティング活動の設計を示す(未来の記述)」ということだ

 

むむむですね。to beとAS ISのカスタマージャーニーマップなんていうものをワタシは作っていたのですが、それではだめですと。未来を描くのはパーセプションフロー・モデルであると。「え?カスタマージャーニーでもいいじゃないか?」と思っちゃってたのですが、そーなんですよね、カスタマージャーニーには製品と価格という概念がないんだよな。

 

製品(サービスでもいいですな)と価格という実態のある軸がなければ、そりゃ、描いたコミュニケーションが、絵に描いた餅になっちゃいますよね。価格というのはユーザーセグメントをこれでもか!というレベルで決定づけますからね。

 

自分がどれだけ勉強をしていないのか?今月号の宣伝会議は、それを嫌というほど教えてくれましたな。

 

 

宣伝会議2019年1月号(広告投資の効果検証)

宣伝会議2019年1月号(広告投資の効果検証)