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大東建託の内幕? "アパート経営商法"の闇を追う

著者:三宅勝久
発行元:同時代社

 

目次

第1部 使い捨てられる社員たち
 第1章 藤枝支店自死事件
 第2章 会長の報酬は二・六億円 労災認定も責任とらず
 第3章 欠陥建築の尻ぬぐいで過労死寸前
 第4章 転落したトップセールスマン
 第5章 埼玉支店 不正で大量解雇も隠蔽
第2部 家主の夢と現実
 第6章 近隣住民を憤慨させた工事強行未遂
 第7章 退去費用ゼロで「退去せよ」の非常識
 第8章 銀行融資一億円を宙に浮かせたままで建築強行
 第9章 強引に家賃下げられた家主が不安の声
 第10章 だまされた高齢者「二部屋だと思ったら一部屋だった!」
第3部 自壊への道
 第11章 労組結成で対抗「二年間契約とれなければ首」の異常
 第12章 取材に応じたら懲戒処分された!
 第13章 八千代支店と赤羽支店で自死が相次いで発生
 第14章 松本支店殺人未遂事件 「優秀な」営業マンはなぜ破滅したのか

 

感想

転職活動をしようと思い、転職サイトに登録すると、すぐにオファーメールが飛んでくるのが、大東建託と東建コーポレーションである。

 

この歳になると、いつでも人を探している会社ってのは、それだけヒトの入れ替わりが激しいのだな、と思うようになってますがね。

 

ということで、すこしハードルを下げながら、本書を読んでみる。

 

数字のノルマと行動のノルマの二軸で営業が管理されているなんて、外資系の会社みたいだな、と感心してしまう。

 

でも、外資系の会社はコンプライアンスがうるさいので、嘘の申請、架空の契約、融資見込みが無い段階での工事開始とかは、ありえないしな。

 

パワハラ、セクハラ(の記述はなかったけど)、イジメで部下を締め上げ数字を作る。
でかい契約を取れるとインセンティブがついて月収が2000万とかになれば、そりゃ、辞めないよな。

 

軍隊的な研修でーとかって記述が出てくるけれど、軍隊ってより、宗教だよな、と。
心理的安全性が高くなるとチームのパフォーマンスが上がって数字が上がるって話があるけれど、そこと真逆のはなしとなってますね。

 

で、そんな大東建託の話を大東建託の営業サイドと、アパートを売りつけられるサイドの両方から、そのヤバさに話にせまります。

 

フツーに考えれば、日本の総人口が減り始めた今、30年一括借り上げ、家賃保証のサブリースなんて、ビジネスモデルとして成り立たないということがわかりそうなんだけどな。

 

供給が需要を上回ってしまったら、供給側がひたすら需要を刺激し続けなければ、ダメになるし。そして、そのコストはだれが負担するのか?という話になる。

 

サブリースのビジネスモデルよりも、さきにシェアハウスのビジネスモデルが破綻したけれど、仕組みは同じだからな。

 

自己資金はほぼ無し。建築資金は融資。客付けは会社任せ。そして、たぶん、高利回り。

 

そんなにうまい話ないよな。

 

相続税対策とか、土地の有効活用とか、他にも選択肢がたくさんあるからな。その中から、よく考えて選ばないと。

 

金融庁が全国の地方銀行を調査した結果、アパートローンに際して、銀行側が建築費の数%の紹介手数を建築会社から得ていることが判明した。

日本弁護士連合会が「サブリースを前提とするアパート等の建築勧誘の際の規制強化を求める意見書」を提出した。

日本版サブプライムローン問題という風船は、いつ破裂するのだろうか?
田圃の中に建つ誰も住まないアパートだけが残るのだろうか?

 

追記に大東建託から、著者に対して法的措置をとると配達証明郵便がやってきたとある。

大東建託の言い分が正しいと認められて、皆が平和になることを祈りたくなる本ですな。

 

大東建託の内幕 ?アパート経営商法?の闇を追う

大東建託の内幕 ?アパート経営商法?の闇を追う