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世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略

 

著者:奥谷孝司・岩井琢磨
発行元:日経BP


目次

1 アマゾンの驚異
2 チャネルシフトの最前線
3 店舗至上主義の限界
4 購買体験をデザインする
5 無印良品のつながり
6 つながりがマーケティングを変える


感想

著者はオイシックスドット大地の奥谷さん。というよりも、元良品計画の奥谷さんといったほうが、わかりやすいかも。もっとも成功している店舗誘導型アプリと言われている「MUJIパスポート」の生みの親。

 

サブタイトルは「顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略」ですね。

 

チャネルシフト戦略ということで、PURCHASEとCHOICEの2軸を、それぞれONLINEとOFFLINEにわけた4象限をつくり、それぞれチャネルがどうやって動くのか?を教えてくれます。

 

これを教えてもらっただけでも、最高に嬉しい。

 

で、著者はチャネル変革はオペレーションの課題であり、これからの競争に向けた経営戦略の課題だと言っている。

 

で、チャネルシフトを語るときに、避けては通れない「オムニチャネル」の本質を変化したのは「店舗」ではなく「顧客管理」と定義している。


まさに、そうかと。

オムニチャネルといいながら、いろんなブランドのECが1つになっただけ、とか、商品をコンビニで受け取れる、とか、は全くオムニチャネルではない。いや、顧客データが統合されてるのなら、話は別ですがね。

 

そして、コトラーが指摘しているように、顧客が求めているのは、店舗ではない。購買体験における価値である、と。

 

ここの話はマーケティング近視眼の例も持ち出してまで、主張している。まぁ、日本のオムニチャネルは勘違いが多いから、そーなるよね、と。

 

顧客が求めているのは鉄道ではなく、移動だと。

 

本書の後半で、チャネルシフトにカスタマータイム、顧客時間、いわゆるカスタマージャーニーマップ的なものを重ねてきたのは、目からウロコですわ。

 

チャネルをグネグネ回るだけじゃ、ないんだよな、と。

 

そして、顧客時間という考え方。ワタシ、この本読む前から、「なぜ、かんがえないのか?」とずっと思っていた。

 

まぁ、著者とは少し意味合い、違うのだけどね。

 

ワタシの場合、購買プロセスと購買後の時間の流れまで入るのだけれどもね。

 

で、そんな購買時間を計測するすげーツールがKindleであると。

そこは、激しくAgree。
Kindle、すごいのは「どの本」を「いつ」「どこまで」読んだのか?をトラックし続けてるのよね。

 

で、そんなAmazonでも、Kindleで取得した行動データでレコメンドとかまでは、できてないのよね。

 

さもありなんだわ。

 

世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略

世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略