目次
第1章 うまい棒は、なぜうまいのか?
第2章 駄菓子は、なぜうまいのか?
第3章 駄菓子が教えてくれる「商売ってそういうことだったのか!」
感想
誰もがしっている、駄菓子「うまい棒」。その秘密にせまりつつ、駄菓子の歴史と秘密に迫るすごい本。
やおきんが企画し、リスカが製造しているうまい棒。やおきん、お菓子業界のファブレス企業なのかw
狂乱物価と言われていた1970年代後半に「10円で買える駄菓子がなくなってきた」ということで登場した、うまい棒。
それからずっと、生産され続けているわけですよ。二十一世紀になっても。
価格を上げることもなくね。
ぎりぎりの利益率で最高のクオリティを出し続けるうまい棒。味へのこだわりもすごいけれど、パッケージへのこだわりもすごい。
何しろ、うまい棒、長期保存していても湿気らないからね。
ちなみに、うまい棒は個別包装の駄菓子のパイオニアなんだとな。
すごいわ、うまい棒。
で、本書の後半はうまい棒の話ではなく、駄菓子の話になっていきます。
駄菓子は上白糖が貴重だった時代に、上白糖をつかった菓子に対するものとして生まれたものだということは、なんとなく知っていた。
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」のケーキがブリオッシュで、ブリオッシュはパンを作るような上等な小麦じゃないってのとおなじだね。
で、そんな駄菓子の大ブームは終戦後だというのも、知っていた。食糧難で甘いもの自体が手に入らなかったからね。
でもね、駄菓子屋というのは始めるのに多額の現金がいらないので、老夫婦や、未亡人におすすめできる仕事だということは、この本を読んではじめて知った。
でも、言われてみればそうだよね。1個十円とか、それくらいだものね。仕入れ値は五円とかそのレベルでしょうから。
いやいや。駄菓子って、奥が深いのね。