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激闘!闇の帝王安藤昇

著者:木下英治
発売元:さくら舎

 

目次

発端―横井英樹銃撃事件
愚連隊中学生、東京から大陸へ
少年院から海軍予科連で特攻志願
セイゴロ―喧嘩三昧の大学生
左頬三十針の烙印
安藤組に集う凶星たち
力道山対安藤組の暗闘
躍進する安藤組
揺れ動く安藤組
逃亡と抵抗
劇的潜行と逮捕劇
最後の血の抗争
安藤組解散、新たな道へ
破天荒―俳優安藤昇の大ブレイク
永遠の「安藤昇伝説」

 

感想

元ヤクザの組長で、俳優、プロデューサーであった安藤昇の生涯を描いた本。

 

安藤組ってもっと長い間存在していたのかと思ったら、ソウではなかったのね。

 

存在していたのは昭和27年から昭和39年まで。

 

愚連隊から成り上がった、伝説のヤクザ組織ですわ。

 

安藤組といえば、作家の安部譲二が所属していたのも有名ですな。

 

まぁ、今の時代からは眉をしかめて見られるような存在であることは間違いないのですが、終戦直後から高度経済成長期まで、いわゆる戦後が続いていた時代においては、普通の出来事・普通の存在だったんだな、と。そう思えてきてしまいますわ。

 

そう考えると、この本は安藤昇の生涯を描いたというよりも、日本の戦後史を描いたと言えるのでしょうな。

 

関東連合でも、ブラックエンペラーでもない、これぞ愚連隊。

 

しかし、この愚連隊に所属していた若者は、当時では「ハイクラス」に属するお子様が多かったんだねぇ。。。なんていう事実を知ってもびっくりしてしまう。

 

激闘! 闇の帝王 安藤昇

激闘! 闇の帝王 安藤昇

 

 

 

安藤昇は法政大学中退だしね。

まぁ、法政大学に入るには入るなりの理由があったのですがね。

安部譲二も、いろんな学校を転々としたけれど、通っていた学校自体はお坊ちゃま学校だったしなぁ。

コンプライアンス全盛のこの時代にあって、元ヤクザの組長が芸能界に入ってくることは絶対になさそうですが、過去にはこのような伝説の人物がいたということを覚えていくことが重要ですな。