目次
序章 鴎外コード
第1章 鴎外の地図が見つかった!
第2章 時計型の水路
第3章 ヤン・ヨーステンと江戸の上水
第4章 江戸城建設にまつわる謎に迫る
第5章 江戸の地下の秘密を解く
第6章 開国から明治新政府へ
第7章 こうして地下は秘密となった
第8章 鴎外の大いなる挑戦
第9章 『青年』を読み解く
感想
実に面白い本。
東京の地下には謎が隠されている。その謎を森鴎外が残した地図をもとに解き明かそうと言う本。
まず、正確な地図はすぐ簡単に絵に入る。そんな前提条件をは捨てた方がよいね。そんなに簡単に手に入らないのよ。重要な軍事情報だからね。だから、Googleはすごい。
なんて話をハサミながら、森鴎外の地図のもとになった、そもそもの江戸の町を誰が作ったのか?というところまで、話は遡る。
太田道灌が町を開いて、今の江戸を作ったのは徳川家康でしょということになるのだけれど、江戸の町割りはだれが考え、日比谷の入江を埋めさせたのは誰なのか?というところに話が及びますル。
この本では、それを三浦按針と、ヤン・ヨーステンであるとしているのですな。オランダ流の築城方法に良くにているとな。
基本は埋め立て地であり、地下であり、水道である、と。巨大な地下通路が江戸の町に張り巡らされていた、と。巨大な地下空間があったから、あっという間に地下鉄だってできちゃうのさ、と。
そんなリアルと空想がいい塩梅にまとめられた一冊。