著者:ジョナサン・スター
発売元:KADOKAWA
目次
まえがき
プロローグ
第1部 前だけを見て
第2部 学校をつくる
第3部 学校文化
第4部 大いなる誤算
第5部 根気強く取り組む
第6部 社会の信頼を勝ちとる
第7部 広げられた腕のなかへ
エピローグ それぞれの場所で
感想
ソマリランドとはソマリア北部にある、世界中から存在を見と得られていない国家のこと。
ソマリア自体が世界有数の破綻国家で、リアル北斗の拳の世界なわけだけれど、その中で、比較的、平和が保たれているのがソマリランド。
ブラックホーク・ダウンの舞台となったのは、シアリア南部なので、違う地域。
でも、危険度合いは同じ。イラクや、イエメン、シリアや、アフガニスタン以上に「やばい」とされえいる地域に、学校を作るという、すごい人のすごいお話。
リアル北斗の拳の世界に繰り広げられる平和と、その地域の日常がしっかり描かれている本としては、類を見ないんじゃないのでしょうかね?そして、また、北アフリカ一体のイスラム教徒の日常生活を描いた本としても、類を見ないのではないか?と。
そりゃ、まぁ、学校を作って、教育を施して、生活レベルを引き上げることは重要だし、現地の子供達はそれを望んでいるのだけれど、現地の大人たちはそんなことを望んでいないことを知って、びっくりしたり、また、先進国からやってきたNGOや、慈善団体は騙して金をむしり取る対象だと、みんなが思っていたりするのもびっくりだわ。
しかし、それにしても、この人、自腹でソマリランドに学校を作ったんだから、たいしたもんだ。
そして、優秀な子供をジプチ経由、ドバイ経由でアメリカに招き入れるだなんて。
基本的に、イスラム教徒、ムスリムな方々は優しく穏やかなわけで。そして、子どもたちは純粋で優しいわけで。
荒んだ地域であっても、子どもたちに救いの手を差し伸べるのはすごい素晴らしいことだと思う。
それがらさに、教育だと、なおさらだ。
世界情勢を知るためにも、子どもたちへの愛情を再確認するためにも、教育の重要さを知るためにも、この本は素晴らしい本であることは間違いない。