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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方―成功を引き寄せるマーケティング入門

著者:森岡
発売元:角川書店

 

目次

プロローグ USJがTDLを超えた日
第1章 USJの成功の秘密はマーケティングにあり
第2章 日本のほとんどの企業はマーケティングができていない
第3章 マーケティングの本質とは何か?
第4章 「戦略」を学ぼう
第5章 マーケティングフレームワークを学ぼう
第6章 マーケティングが日本を救う!
第7章 私はどうやってマーケターになったのか?
第8章 マーケターに向いている人、いない人
第9章 キャリアはどうやって作るのか?
エピローグ 未来のマーケターの皆さんへ

 

感想

 

サブタイトルは「成功を引き寄せるマーケティング入門」。
著者はUSJCMO

 

もう、マーケティングの職人が、誰にでもわかるような言葉で、わかりやすくマーケティングの真髄を教えてくれる本ですわ。

 

「たった1つの考え方」なんてタイトルですが、マーケティングに関するいろんなことを多角的に吸収できる素晴らしい本ですね。

 

で、そんな本書の中で、心に響いた言葉を書き連ねてみる。

 

会社の進むべき方向性を見極める頭脳としての存在、企業の軍師とも言うべき「マーケター」の最初にすべき最重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること(20ページ)


自分のストロングポイントを見極めて、そんな自分が負けない場所にリングを置くってことですな。根性と熱意で戦う場所を見極めるんじゃねーよと。

 

マーケターは消費者理解の専門家(32ページ)

これが本書のコアもコアだと思いますわ。マーケターは消費者心理を理解できないといけないわけで、消費者視点をもって戦略を立てないとだめなわけで。そりゃ、プロダクトアウトで色々考えていたら失敗しますよね、と。顧客のこと、自分が顧客の気持を理解できなきゃ、そりゃ無理だと。

 

マーケティングの本質とは「売れる仕組みを作ること」です。どうやって売れるようにするのかというと、消費者と商品の接点を制する(コントロールする)ことでうれるようにするのです。
コントロールすべき消費者との接点は主に3つあります。
1)消費者の頭の中を制する
2)店頭(買う場所)を制する
3)商品の使用体験を制する
(68ページ)


これほどわかりやすくマーケティングの目的と、マーケティングのがやるべきことを整理したフレーズははじめてみましたわ。

 

戦略とは目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。(96ページ)

 

これはクラウゼヴィッツの「戦争論」から出てきたフレーズですが、著者は「戦争論」でいろんなことを学んだそうな。ワタシも同じですな。たぶん、学びの深さは浅いだろうけれど。

 

マーケティング・フレイムワークの全体像
目的:OBJECTIVE(達成すべき目的は何か?)
目標:WHO(誰に売るのか?)
戦略:WHAT(何を売るのか?)
戦術:HOW(どうやって売るのか?)
(137ページ)

 

実際にマーケティングを業務に落とす時に何をすればよいのか?これはわかりやすい。

 

自分のセンスで判断するのではなく、深く理解した消費者の視点からHOWを判断すれば良い(171ページ)

だから、消費者心理なのよね。会社にこもって仕事しているだけじゃだめで、自分が消費者となってリアルに体験しないとだめだよなぁ。

 

日本の組織の多くは、戦略を間違えるというよりもむしろ「戦略がない」ことが多いのです。(191ページ)

 


グサッときますが、そのとおりですね。つまり 戦略とは 目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと単なる選択と集中じゃないのよねぇ。

 

 

タイトル:USJを劇的に変えた、たった1つの考え方
著者:森岡
発売元:角川書店
おすすめ度:☆☆☆☆☆(名著ですね)