著者:ローラ・ヒレンブランド
訳者:ラッセル秀子
発売元:KADOKAWA
目次
第1部 たった一人の反乱軍/死にものぐるいで走れ ほか
第2部 空飛ぶ棺桶/ウェーク島爆撃 ほか
第3部 遭難/行方不明 ほか
第4部 骸と化して/二〇〇人の無言の男たち ほか
第5部 まばゆいひと/壊れる ほか
感想
アンジェリーナ・ジョリーが監督した映画の原作ですな。まだ、映画は見ていないのですが、アンジェリーナ・ジョリーはものすごく曲解して、映画を撮影したのでしょうか?
話の内容はいたってシンプル。
アメリカの底辺白人ファミリーに生まれた男の子がスポーツで身を立てて、幸せな人生が送れそうになった矢先に、徴兵。爆撃機の搭乗員だったけれど、その爆撃機が墜落。47日間、南太平洋を漂流して、日本軍に助けられて、捕虜として虐待され、でも、戦争が終わって、帰国して、捕虜時代の虐待でPTSDになって、でも、日本を許して、という話。
南京大虐殺の話も、従軍慰安婦の話も出てくるのですが、それは枝葉以下の話。どー考えても、事実じゃない基準だけれど、ほんの数行の記述に目くじらをたてても、しょうがないない。日本人が、書いた戦争物であっても、米軍の間違った記述多いしさ。
で、日本軍が捕虜を虐待していたのは、事実だしな。とくにこの本で舞台になった大船捕虜収容所では、大船事件とかあったしな。
大船収容所事件(おおふなしゅうようじょじけん)は、太平洋戦争中の1942年5月から1945年8月にかけて、海軍が神奈川県鎌倉市(当時は鎌倉郡大船町)植木に秘密裏に設置した大船収容所で、海軍軍令部の将校や収容所の職員が、米軍捕虜から兵器や作戦に関する情報を聴取するために、捕虜に対して、長期間独房に入れる、殴打する、十分な食事を与えない、傷病を治療しない等の虐待を加え、6名を死亡させた事件。戦後、関係者がアメリカ軍横浜裁判で裁かれた[1]。
なので、この本に書かれている内容は、全部事実でもないけれど、全部嘘でもなかろう。
だいたい、旧日本軍が国際法を順守して捕虜を扱っていたのは、日露戦争までだしな。自国の兵士にさえ、満足な食料を与えることはできなかったわけだし、下士官は殴るけるの鉄拳制裁をくらっていたわけですから、いわんや、敵国捕虜をやってはなしだわ。
タイトル:不屈の男 アンブロークン
著者:ローラ・ヒレンブランド
訳者:ラッセル秀子
発売元:KADOKAWA
おすすめ度:☆☆☆☆(純粋に面白いよ)