著者:市川晃久
発売元:日本経済新聞出版社
目次
I 消費環境を理解しないと売れない
(1)市場と消費の環境は、劇的に変化している
(2)市場状況の「量販店」への影響
(3)業態ごとの課題を確認すれば、商機(勝機)が見える
(4)店舗の基本情報チェックリスト
(5)「商品回り」チェックリスト【事例:花王販売】
(6)「店舗運営」チェックリスト (チェックリストを使用し、良い店舗、商品の見方等のポイントを解説)
II バイヤーと正しいコミュニケーションがとれないのは、なぜか?
(1)「量販店」と「メーカー」の考え方の相違点(立場が異なれば目指す方向も異なる、それをどう自社に優位に方向付けるか)
(2)インストアシェア向上の基本策【事例:ある飲料メーカー(伊藤園)の手法】
(3)両者にとって「メリット」のある提案をする
(4)量販店の課題を把握する
(5)商品ごと、取引先ごとの提案ができているか【事例:店長とバイヤーの立場はこんなにも違う】
(6)相手の立場を考えて「売場提案」する【事例:ある営業マンの失敗事例】
コラム:交渉相手の人事考課の基準は把握していますか?
III 意味のない営業戦略立案・提案営業から脱却する!
(1)商談のフロー、プロセスのまとめ(商談時の留意点と「チェックポイント」)
(2)営業マネジメントチェックリスト(自社の営業活動をチェックリストで評価する)
(3)こうした提案営業では、売れません
(4)提案営業のメリット
(5)実際の提案営業のフォーマット
(6)数値でバイヤーを説得する
(7)「営業をしない」のも立派な戦略
(8)交渉を打ち切って主導権を握る
コラム:バイヤーが嫌う営業マンの特徴
IV 量販店営業マンならこれだけは知っておきたい計数管理
(1)バイヤーをうなずかせる数値を使う
(2)まずは、客数×客単価=売上高
(3)在庫回転率と在庫高から売上高を考える【事例:北海道最大手スーパー「アークス」】
(4)粗利益(値入)ミックスを重視する
(5)交差比率を向上させるのが、バイヤーの仕事だ【事例:ソフマップ】
(6)坪効率の重要性 【事例:オオゼキ】
(7)人時生産性の重要性 【事例:倒産する企業の前兆】
(8)労働分配率で相手企業を分析する
(9)低価格戦略【事例:イオンの低価格戦略はなぜ正しいのか?】
(10)低コスト戦略【事例:オーケーはなぜ安く売るのに、利益がでるのか?】
(11)ターゲットの「上限価格」「下限価格」を把握しよう【事例:「さんま」「キャベツ」の売れる値段は決まっている】
(12)計数を使用した「量販店」への提案の具体的施策「具体的な事例」
感想
チェンストアーのMDに向けて営業しているわけじゃないしな。
そう思うのですが、いやいや、そうじゃないのですよ。
この本には営業の鉄則が書かれているのですよ。
例えば42ページ
「新商品が発売されましたので、ぜひ買ってください」
「ぜひ、我が社の商品のお取り扱いのご検討をお願いします」
「今月は、”キャンペーン月”ですから、よろしくお願いします」
この3つの営業スタイルは、量販店には全くメリットがないということです。すべてが「自己都合」「自分たちの勝手」でなされた提案です。
とか
46ページ
バイヤーが責任をもつ「数値」(例えば、粗利益高)などを少なくとも半期ごとに把握して、それを解決できるような提案をする営業マンは、バイヤーにとって「最高の味方」と言えるのではないでしょうか。
とか
48ページ
「メーカーの本部(販促部、企画部)などで作成した企画書」を「日付」と「○○御中」だけを変えてばらまく提案です。こうしたメーカー、卸売業の画一的な提案は「百害あって一利なし」です。
まず、提案を受けたバイヤーは「自分の会社は手を抜かれた」と感じます。また、仮にこのような提案が通った場合、どの量販店も同じような「売り場」「販売促進」を実施することになり、競合量販店との差別化が履かれ悪なります。バイヤーの面子は丸つぶれになり、営業マンは信頼を失うことになります。
営業の基本というか、営業でもっとも重要なことがさらっと書いてあるいい本ですわ。
あと
人時生産性=(総)粗利益高÷述べ労働時間(総労働時間)
って考え方良いな。
店長・バイヤーは、あなたが動かす。―量販店営業で勝ち残る鉄則
- 作者: 市川晃久
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/01/24
- メディア: 単行本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログを見る
タイトル:量販店営業で勝ち残る鉄則 店長・バイヤーは、あなたが動かす。
著者:市川晃久
発売元:日本経済新聞出版社
おすすめ度:☆☆☆(ですな)