目次
第1章 高低差が生んだ混沌
第2章 上野“九龍城ビル”に潜入する
第3章 男色の街上野
第4章 秘密を宿す女たち
第5章 宝石とスラム街
第6章 アメ横の光と影
第7章 不忍池の蓮の葉に溜まる者たち
第8章 パチンコ村とキムチ横丁
第9章 事件とドラマは上野で起きる
感想
これは素晴らしい本ですわ。
東京、北の玄関口。日本有数の巨大ターミナル駅と、日本最大級の公園と、動物園、そして、日本を代表する商店街。
駅前にアダルトショップと、その向こうに芸術の、街が広がる。文字通りカオスな街、上野の歴史と文化を様々な方向から教えてくれる本。
キムチ横丁って、じつはそんなに長い歴史がなかったのね、とか、公園口の近くにある花壇にはそういう意味があったのね、ということがよくわかる。
貧民街があったとか、ヤクザと愚連隊と外国人の戦いがあったとか、キレイな建物で隠されてしまった過去を忘れてはいけないよな、と痛感できる1冊ですわ。
そーいや、昭和50年代の上野は、まだ、怪しい街だったよな、と思い出す。