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マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さん「カンマニ」が綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

デジタルマーケティングの教科書

著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社

 

目次

序章 20XX年のマーケティング―デジタルテクノロジーが実現する近未来

第1章 デジタルマーケティングとは何か

第2章 従来型マーケティングの戦略策定プロセス

第3章 デジタルマーケティングの5つの進化とフレームワーク

第4章 マーケティングのキープレイヤーはどう変遷するか

第5章 デジタルマーケティング実践に求められる能力

 

感想

すげー素敵な本。
著者の牧田さんは元Accenture、元IBM、元いろいろ・・・で、今は 信州大学大学院経済・社会政策科学研究科助教授。
教えるのがプロ。
そして、実践の経験がある。

 

なので、ものすごくわかりやすくて便利な本。
なにしろ「いや~マーケティングって言われましても、異動してきただけで、詳しいことは知らないんですよ」
という人が、この本読んでもすぅっと頭に入ってくる。

 

だって、デジタルマーケティング以外に、マーケティングの基本もちゃんと書かれているのだもの。
だから、この1冊読めばなんとかなる。
なので、内容は入門編で終わってしまう所も多いのだけれど、深く知りたい人に向けて、参考図書まで表記されているのが素敵。

 

で、そんな本書の中で覚えておくべき箇所はここ。

ひたすら、ここに書き残す!引用する。

 

デジタルマーケティングは、大きく2つに分解できる。「データドリブン」と「オムニチャネル」である。「データドリブン」とは、消費者理解と消費者へのアプローチを、「勘」や「経験」ではなく、データに基づいて行うことだ。「オムニチャネル」とは、消費者と企業の接点であるECチャネルとリアル店舗をシームレスに統合し、消費者へ購買の場を提供し、一方で、消費者購買行動データ取得の場とすることである。そして、企業が消費者との関係性を深め、最終的に消費者のエージェント(代理店)になることを目標とする。

 

デジタルマーケティングは、大きく「データドリブン」と「オムニチャネル」の2つに分解できる。

デジタルマーケティングは、従来型マーケティングの領域のみならず、テクノロジーサプライチェーン、ロジスティックスまで包含する。

デジタルマーケティングでは、製品でもなく価格でもなくプロモーションでもなく、「消費者との絆、関係性」で差別化を図る。

 

ポイントカードと違い、購買に至るまでのプロセス=購買前行動を分析するのが、デジタルマーケティングである。

 

マーケティング戦略は以下のプロセスで策定される。まず大きく「環境分析」プロセス、「戦略立案」プロセス、「戦略実行」プロセス、「戦略管理」プロセス。
そして「戦略立案」プロセスは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング、マーケティング・ミックス(製品戦略、価格戦略、チャネル戦略、プロモーション戦略の略)の各プロセスに分解される。この中で、「インターネットプロモーション、Webプロモーションとほとんど変わらない定義」は「戦略立案」プロセスのマーケティング・ミックス(プロモーション領域)の中野、さらにインターネット領域のプロモーションに閉じた定義であり、マーケティング戦略策定プロセスのごく一部しか対象としていない。

 

従来型マーケティングとデジタルマーケティングの関係はどのようになるだろうか。そもそも全米マーケティング境界のマーケティングの定義は次のように進化してきた。
1960年:生産者から消費者もしくは利用者への財の流れを方向づける企業活動の遂行のこと
1985年:個人と組織の目標を満足させる交換を想像するために、アイディア、物財、プロモーションに、流通を計画し、実行する過程のこと
2004年:顧客価値を創造・伝達・提供し、組織とそのステークホルダーの双方を利する形で顧客との関係性を管理するための組織機能と一連のプロセス
2007年:顧客やクライアント、パートナー、さらには広く社会一般にとって価値あるオファリングス(提供物)を創造・伝達・提供・交換するための活動とそれに関わる組織・機関、および一連のプロセスのこと

 

マーケティングの目的は、できる限り効率よく、営業部門が「楽に」製品やサービスを効率できるようにすること、言い換えれば、最小限で最大効果を得ること

 

セグメンテーションの目的は、競合企業としのぎ合いをしながら、それでも、その特定市場(セグメント)でビジネスを成長させること

 

ターゲティングを行う際に、重要なポイントは以下の3つである。
1.将来成長する特定市場(セグメント)であること
2.測定可能な特定市場(セグメント)であること
3.到達可能な特定市場(セグメント)であること

 

ポジショニングとは、ターゲット消費者に自社の製品・サービスと競合企業の製品・サービスの違いを理解してもらい、自社の製品を選んでもらう。

 

ターゲット消費者が明らかになり、そのニーズが明らかになって初めて、自社の製品・サービスの「強み」を明らかにできる

 

マーケティングミックスはSTPで明らかになったターゲット消費者に訴求する価値を実現し、知らせ、届けるための手段である。だから、SSTPが決定される前にマーケティング・ミックスが検討されることはない

 

立案されたマーケティング戦略は仮説にすぎない

 

流来型マーケティングとデジタルマーケティングにおける消費者の購買意思決定プロセスの違いは以下の3つである。
1.購買前における消費者の情報収集力の進化
2.購買前の心理の変化と購買行動の即時性
3.購買後の消費者の情報発信力の進化

 

マーケティングで消費者を理解するとき、理解の対象となるのは「なぜ欲しいとおもったのか」という「心理」と「購入した」という「行動」である。行動に関しては、従来型マーケティングでは、主にリアル店舗のPOS(販売時点情報管理)データにより分析、理解がなされてきた。POSデータから理解できるのは、消費者の購買という「行動」だけであり、「心理」は理解できないということになる。

 

仮説構築の精度を高められるかどうか、マーケティング担当者お属人的スキルで、消費者の「心理」を理解できるかどうかが決まるということである。

 

デジタルマーケティングにおける消費者「行動」理解ではデータ量の企業間格差は縮まるが、その取扱能力、言い換えれば、アナリティクス(分析力)で相当な企業間格差が生じる。

 

多くの企業では、分析のデザインがないままデータや分析手法ありきで調査、分析が行われている。その結果、大変な時間とコストを掛けているにも関わらず、分析活動自体が目的化され、消費者の理解に至らず、目的を達成できていまいことも多い。

 

製造企業にとってのオムニチャネルの価値は、どちらかと言うと①の消費者理解にあり、②の販売機会の多様化には価値を生みにくい。

 

いや~本を読みながら線を引きまくりましたよ。そして、それを引用しただけで、この量になるw

 

バイブルです。

 

 

デジタルマーケティングの教科書

デジタルマーケティングの教科書

 

 

タイトル: デジタルマーケティングの教科書
著者:牧田幸裕
発行元:東洋経済新報社
おすすめ度:☆☆☆☆☆(よい!)