WEB銭の読書やグラベルロードのメモなど

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

FACTA 2019.12

発行元:ファクタ

 

まとめ

なんといっても、電通Softbankだよなぁ。電通Softbankにここまでグサグサ迫っていくのはFACTAしか無いものなぁ。この切れ味がいつまで届くんだろう。そして、新聞が切り込んでいけないんだから、終わっているよなぁ。

 

この本を読んだ目的

月に一度の頭の整理

 

感想

今月号で面白かった記事はこんな感じ。

 

電通 帝国の崩壊が始まった」
電通。18年12月期における連結総資産額は3兆6385億円。この中にはのれん7869億と無形資産2499億円が含まれていて、ほかにも繰延税金資産が271億円もあって、合計1兆639億円もあるのだと。のれん、そんなに詰めるんだ。そして、のれんが減損になったら、どーなるんだろうか。というか、そうなると会社潰れるよねって。もう、昭和の電通的なビジネスモデルは成り立たないのかね。

 

「デロイト系コンサル退職引き止めで軋轢」
デロイトトーマツコンサルティングで、退職しそうな役員や社員を引き止める「プロジェクトオメガ」というチームプロジェクトが立ち上げられているんだとな。すげーな。で、なんでそんな事が起きているのかというと、退職者が続出しているからで、なんで退職者が続出しているのかというと、デロイトが地域統括会社デロイトアジアパシフィックを設立して、日本のデロイトトーマツが、その傘下に入ったから。デロイトアジアパシフィックの幹部に中国共産党幹部の関係者がいるので、日本政府が注意喚起を出したんだとな。そのため、防衛省はデロイトトーマツコンサルティングと結んでいた契約を停止にして、出禁にしだんだと。そんな状況であれば、そりゃ、辞める人続出するよな。

 

「北海道が中国の32番めの省になる日」
外国企業、もしくは外国籍の人が不動産の取得やら、土地の開発が行えないように法律を変えちゃえばいいんだろうけれど、そんな事できないからねぇ。北海道と沖縄は、本当に乗っ取られちゃいそうだからねぇ。


食べログ炎上騒ぎの裏側」
食べログも、Rettyも、ぐるなびも、住所調べるとか、クレジットカードが使えるのか?を調べるくらいにしか使わないからなぁ。そりゃ、私だって他人のレビューを参考とすることもあるけれど、食べ物に関してはないよなぁ。そして、レビューやら、評価には金が動く、見えない力が動くのはふつーのことだから、それ前提でレビューは見るよね。ただ、それは使う人の理論であって、お店にとってはたまったもんじゃないよな。

 

「米国がチャイナ刈り中国人留学生は日本へ」
アメリカでは孔子学院の閉鎖が行われ、中国からの留学生のビザ発行に制限がかかっているとな。そこまでして中国への知識情報流出をきにしてるのね。で、アメリカにいけなくなった中国人留学生が日本になだれ込んでいると。共産党関係者の子供とかでなければ、受け入れていいんじゃないのだろうか?日本語学校ではなく、ちゃんとした大学とかで、ちゃんとした試験を受けさせて。中国共産党には、長い未来がありそうじゃないからさ。

 

そんな今月号を読んでいたら、読みたくなったのはこれ。

 

農政改革 行政官の仕事と責任

農政改革 行政官の仕事と責任

 

 

タイトヨタの経営史 海外子会社の自立と途上国産業の自立

著者:川邊信雄
発行元:有斐閣

 

まとめ

アジアのデトロイトと呼ばれているタイ。タイの自動車メーカーはないけれど、世界各国の主要な自動車メーカーが工場を構える国。そんな在タイ自動車メーカーの老舗で、タイで高いシェアを誇るトヨタ自動車。そんなタイのトヨタ自動車の成田に迫った1冊。海外にある日本企業の歴に迫って、その国の経済制度を学ぼうという視点が斬新。中国で行われていた政策と似ているけれど、ある時点から中国とは大きく異なってしまったんだな、だから西側諸国は中国に起こっているんだな、と。

 

この本を読んだ目的

ASEAN諸国でお仕事をすることになったので、そんな情報をひたすら仕入れております。

 

目次

第1章 自立化はなぜいかにして達成されたか
第2章 タイ自動車産業におけるタイトヨタ
第3章 タイ自動車のタイ市場への進出
第4章 国産化への組織の対応と人事・教育制度の確立
第5章 自動車市場の急速な拡大と自由化制作への対応
第6章 アジア・カーの誕生と通貨危機
第7章 輸出基地化とグローバル・スタンダードの確率
第8章 環境問題と「エコカー」の開発
第9章 発見事実と今後の課題

 

感想

ハイラックス、マーチ、ミラージュ。メイドインタイランドの自動車が日本にたくさん入ってきております。まぁ、スズキはハンガリーや、インド製だけれどね。世界各国で生産されている自動車。21世紀の今、ものすごく当たり前になっているのですが、これって実は最近の話なんだよね、と。

 

昔々は、日本から完成車を輸出することが一般的だった。しかし、時代は流れ、貿易摩擦が大きくなり、変動相場性に移行してからの円高の影響で、自動車メーカーは工場を海外に作り、自動車の地産地消を始めるようになった。

 

地産地消

いってしまえば簡単だけれど、自動車というのは、ものすごく裾野の広い世界。トヨタ「だけ」が海外進出しても、自動車を生産することができない。部品メーカーも、同じように海外進出してくれないと、ダメなのだ。

 

海外進出すなくてはダメなのだ~と書いても、21世紀であれば普通のことだけれど、今から60年前であれば、社運をかけて行うようなことであった。

 

60年前、トヨタは世界No1の自動車メーカーではなく、日本の名古屋の自動車メーカーに過ぎなかった。KAIZENも、トヨタ式も、まだまだメジャーになっていないような会社だったのだ。

 

そんな日本の一企業が、どのように海外に進出し、海外で仲間を増やし、そして、その国をリードするようになったのか?に迫った1冊。まずは、タイ資本企業と協力し、パーツを持ち込んでのノックダウン生産。それから、パーツの現地調達割合を増やしていく。徐々に生産規模を大きくしながら、合わせて社員のスキルも上げていく。

 

ここまでは、中国で行われていたことと同じ。

 

しかし、ここからが違った。タイは外資に自動車生産を開放し、世界中から自動車メーカーの工場を誘致した。もちろん、パーツメーカーも世界から誘致し、二次受け三次受けのパーツメーカーの育成に励んだ。複数階層のパーツ製造工程が実現したのは、オートバイの製造が一足先にタイで行われていたからなのかもね。

 

なかなか外資に自動車生産を開放せず、かつ、外資の技術を移行して、中国国産化に励む中国と大きく違うんだよなぁ。

 

そういうタイにおける製造業の歴史がわかる素敵な本。そして、タイトヨタの歴史もわかる素敵な本。

 

ハイラックス、ほしいなぁ。

 

 

 

タイトヨタの経営史--海外子会社の自立と途上国産業の自立

タイトヨタの経営史--海外子会社の自立と途上国産業の自立

 

 

日経ビジネス 2019.11.18

発行元:日経BP

 

まとめ

キャッシュレスにして、銀行口座をマイナンバーに紐づけて、キッチリ税金が取れるような仕組みにすればいいんだよな。で、年末調整も、還付も、子ども手当も、そうやらないともらえないようにする。キャッシュレスにしない理由はいろいろあるだろうけど、手数料が問題なら、その分値上げしても良いぞ。便利だしな。

 

この本を読んだ目的

週に一度の頭の体操

 

感想

今週号の特集は「誰が得する○○ペイ キャッシュレスの闇」ですな。手数料が発生するキャッシュレス決済ですけれど、その手数料を消費者から徴収してもいいので、キャッシュレス決済を導入してほしいですな。圧倒的に便利です。「いくら使ったのかわからないから嫌だ」という意見もありますが、マネーフォワードと連携させると、家計簿の必要がなくなるくらい便利ですな。

で、キャッシュレス決済のツール(ペイペイとか、Suicaとかと)決済の銀行口座を必ず紐付けて(間にクレジットカードが入ってもいいので)、銀行口座はマイナンバー登録させて、すべての金の流れがわかるようにしたらいいんだよね。まぁ、それをやられると困る人が続出するんだろうけれど。あと、キャッシュレス決済は停電したときに困る!って意見もありますが、それはそのとおりで、そういうときのために現金はある程度持ち歩けばいいんじゃなかろうか?

 

で、今週号の特集の何がいいって、キャッシュレス決済の裏側に迫っているのがいいよね。NTTデータのCAFISとか、JCBがなどが出資する日本カードネットワークとかが出てくるのが良い。決済ネットワークがなければ、キャッシュレス決済もへったくれもないものな。で、いま、こういうネットワーク(アクワイアラや、イシュアーの機能)がない決済手段としてもてはやされているのがQRコード決済だと。もはや、ペイペイだけでいいんじゃなかろうか?あと、CAFIS外しの新決済プラットフォームとして三井住友カードと,ビザ・ワールドワイド・ジャパン、GMOペイメントゲートウェイが「stera」というものを往生させるのだとな。

 

今週の特集は深くとも白かったなぁ。

 

で、そんな今週号で他に面白かった記事はこれ。

 

富士フィルム、買収断念を発表 ゼロックスを見切って正解?」
ゼロックスはHPと組むかもしれないのだと。そうなると、複写機複合機市場に激震が走るな。ただでさえペーパーレス化が進んで市場がシュリンクし始めているのに、どーするんだろう???

 

コマツファナックを直撃 機械に忍び寄る中国国産化
中国が建機や、産業用ロボットの自国生産を伸ばし始めているのだと。ほほう。そうなると、中国市場や、途上国市場の成長で我が世の春を謳歌していた日系メーカーがやばいってことですな。

 

証券業務の裏方プラットフォーム誕生 フィンテックで誰でも証券会社」
証券インフラをインターネット上で管理・運用する証券プラットフォームを「BaaS」というのだと。Brokerage as a Serviceだとな。フィナテキストホールディングス傘下のスマートプラスが開発したんだと。取引所に顧客からの注文などを取り次いで約定させたり、資金を決済したりするバックシステムをまるごとパッケージ化して外部企業に提供しているのだと。顧客の第1号はクレディセゾンだと。永久不滅ポイントの運用ってやつだな。

 

無人機DJIが制裁されない理由」
そうである!色々と中国系メーカーが規制されているアメリカでドローンメーカーのDJIだけは、その規制の網をかいくぐっている。何しろアメリカ政府専用ドローンを開発したりしているくらいだからな。でも、アメリカ陸軍でDJIの利用は禁止されているのだと。で、うまく行っているのはロビー活動が成功しているからだと合って、上院は連邦政府のすべての期間においてDJI製品の購入を禁じる法案を検討しているのだとな。

 

そんな今週号を読んでいたら、読みたくなった本はこれ。

 

ラストダンスは私に 岩谷時子物語

ラストダンスは私に 岩谷時子物語

 

 

 

アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)

アンのゆりかご―村岡花子の生涯 (新潮文庫)

 

 

 

安井かずみがいた時代 (集英社文庫)

安井かずみがいた時代 (集英社文庫)

 

 

東南アジアのオートバイ産業 日系企業によう途上国産業の形成

著者:三嶋恒平
発行元:ミネルヴァ書房

 

まとめ

アジアのデトロイトと呼ばれるタイ。なぜ、台に自動車産業が蓄積したのか?その秘密はオートバイ産業の歴史を紐解くととでわかった。令和平成の時代に生きる若者には理解しにくいかもしれないが、自国の産業を守るために輸入規制を行うことは、国家にとって一般的なことであった。オートバイの完成車を輸入させるのではなく、自国でオートバイの生産を後押しした。そのトップランナータイランドだったわけで。そんな歴史に迫ってくれる本。

 

この本を読んだ目的

東南アジア、ASEAN諸国について仕事で関わることになったので、いろいろお勉強してます。

 

目次

第一部 東南アジアオートバイ産業の課題と視覚
第1章 東南アジアオートバイ産業をめぐる諸問題
第2章 オートバイ産業分析のフレームワーク
第3章 オートバイ産業の製品・工程ライフサイクル
第二部 東南アジアオートバイ産業の形成と発展
第4章 タイオートバイ産業の勃興(1964年から1985年)
第5章 タイオートバイ産業の形成(1968年から1997年)
第6章 タイオートバイ産業の変動(1990年代後半)
第7章 タイオートバイ産業の発展(2000年以降)
第8章 ベトナムオートバイ産業の形成と発展
終章 グローバル化地代における途上国産業の形成と発展

 

感想

仕事で東南アジア、ASEAN地域の産業について調べる必要が出てきまして、ASEAN地域の産業と言ったら、タイの自動車でしょう、ということで本を探してみました。そしたら、ナカナカ見つからず、変わりに見つかったのが、この本でした。

 

本というよりは論文ですな。2010年に発行された本なので、内容は新しくない。10年近くも前の本になるが、東南アジアのオートバイ産業について、これほど全体的にまとめた本はないでしょう。たぶん。

 

ちなみに、この論文が発行されてから、約十年。この間、日本は経済成長しなかったけれど、東南アジアはそうじゃなかっった。国が豊かになれば、オートバイから自動車に乗り換えるヒトもたくさん出てくることでしょう。

 

ちなみに、所得レペルにより「どこからが、オートバイで、どこからが自動車」というのがあるらしい。

第一に、所得レベルとオートバイ普及率である。一般に3000米ドルに達しないと自動車のモータリゼーションは生じないとされる一方、1000米ドルがオートバイのモータリゼーションの普及の目安とされている。

 

へーである。

 

で、本題。
自動車も、オートバイも、その産業の裾野は広い。ホンダ一社だけでではオートバイは作れないし、トヨタ一社だけで自動車は作れない。
モータリゼーションの動きがあるので、オートバイはほしいが、浜松で作られたスーパーカブをそのまま輸入していては、自国に産業が成田立たない。なので、完成車の輸入を禁じて、ノックダウン生産や、現地生産を行うようにしてきた。

 

そんな政策を東南アジアでいち早く行ったのがタイランドだった、と。日本も行った産業保護政策をおこなったわけだな。

 

これにより、タイランドで、まずはオートバイ産業が成長した。で、オートバイと同じように産業の裾野が広い自動車メーカーが、オートバイで育まれたノウハウを利用しながらタイに進出してきました、と。そんな、ながれもあって、タイはオートバイも、自動車も、世界有数の輸出国となっているという。

 

すげーな。

 

まだ、自動車の地場メーカーはタイにないけれど(マレーシアにはある)、バイクの地場メーカーは存在している。その名はタイガーという。

 

しかし、オートバイ市場において世界の主要プレイヤーではなさそうだ。

 

2007年の世界のオートバイ産業において、オートバイ生産台数の40%強を中国系完成車メーカーが、40%弱を日系完成車企業ガ、10%程度をインド系完成車企業が生産している。
東南アジア各国市場において、タイで95%、インドネシアで90%、ベトナムで54%の販売シェアを占める日系企業が最大の生産主体となっている。

 

中国メーカーのバイク、すごい人気だよな。てもね、それは実用車の世界なんだよね。レースの世界で名前は聞かない。ハーレーや、BMWのようにライフスタイル云々のセカイにも出てこないんだよな。

 

安さが正義の世界もあるからな。日本製オートバイが高級品な国もあるわけでな。

 

タイやインドネシアでは整備されているローン販売制度や中古車市場が、ベトナムでは十分確立されていない。

 

日本にいると実感ないけど、ローンが簡単に組めない国もあるんだよな。そういう国では、安価な中国製オートバイかもてはやされるんだろうね。中古車市場では不人気だけど。

 

と、ここで名前が出てきたベトナムドイモイ政策から、一気に国の流れが変わったベトナム。1987年の外国投資法の制定を皮切りに世の中が、大きく変わり始めたと。オートバイの需要もふえて、完成車の輸入が増え始めたのだと。で、そんの流れに乗って1990年より、オートバイの組み立て生産が開始され、1994年より外資系完成車企業が工場を建てて、一気に乗り込んで来たと。そんなながれもあって2007年におけるベトナムのオートバイ生産台数は約300万台にまでなっているのだと。

 

東南アジアの工業国というとタイのイメージが強いけど、どうやらそうでもないらしい。

そして、ふと思った。アジアのオートバイ生産国には、タイや、ベトナムはもちろん、日本に、中国、台湾までもが並んでいる。しかし、ここになぜか、韓国がいないんだよな。どーしたんだろ?

 

 

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著者:ユーグ・テルトレ
訳者:鳥取絹子
発行元:原書房

 

まとめ

我々は世界のことを知らなすぎるよな。日本マンセーな人でもなく、日本下げな人でもないけど、世界を知らなさ過ぎたな。ヨーロッパと同じくらいの面積とヨーロッパ以上の人口を持つ東南アジアのことをもっとしりたくなりましたな。

 

この本を読んだ目的

仕事で東南アジアに関わることとなったので、そのお勉強で読み始めました。知らないことだらけです。

 

目次

●一つの地域の出現
●状況のモザイク模様
●経済成長と開発
海上をめぐる諸問題

 

感想

仕事で東南アジアに関わることとなったので、お勉強。

 

うん、私は東南アジアについて、何も知らなかったですね。何度も東南アジアに旅行しにいってるのにね。

 

面積はヨーロッパとほぼ同じでありながら、ヨーロッパ以上の人口を持ち、世界3大宗教があるという特異な地域。欧米の植民地から、独立、そして成長と、この50年で大きな変化を遂げた地域。

 

でもさ、なにもしらなかった。

 

民族のことも、言葉のことも。何度も何度も王朝がかわり今にいたったので、どの国も民族はモザイク状なんだよな。

 

そんな東南アジアのことを教科書的に教えてくれる素敵な一冊ですな。

 

地図で見る東南アジアハンドブック

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