WEB銭の読書やグラベルロードのメモなど

マンガ「グラゼニ」が大好きな、ウェブ系の何でも屋さんが綴る、仕事とか、読んだ本のこととか、日常とか、世の中に関する忘備録。

DIAMOND Chain Store 2018.11.1

発売元:ダイヤモンド社

 

目次

「新小売」最高の顧客体験
PART1 アリババ「新小売」の最先端
PART2 アリババを猛追するダークホース・京東
PART3 アリババと京東を徹底比較
PART4 「新小売」との向き合い方”無人ブーム”に学ぶ
イオン、目が地域SM化の衝撃
ファミマとドンキ・ユニー、提携深化の向かう先

 

感想

小売やECにどっぷり浸かるようなことになってきましたので、この雑誌を手に取りましたよ。なんだかんだいって、日本の小売業に必要な情報がぎっしり詰まっておりまして、素敵ですな。そして、日本以外の話もいろいろと教えてくれるのが良いですな。

 

で、下記、気になったこと。

 

アマゾンUK、イギリスにアマゾンGO出店計画ですって。イギリスのスーパーといえばTescoにセインズベリー(Sainsbury's)、コープ(THE coop)ですが、それらの店舗とガチで戦うアマゾンGoが登場すると。Tescoも、セインズベリーも、コープも、アプリ決済を行っているので、これで一気にキャッシュレス化が進むとのこと。

 

Walmartで床掃除ロボットを他店舗で導入。アメリカのスーパーで清潔さを保つには、そりゃ、大変ですけれど、そこに目をつけたのが掃除用ロボットだと。移民の皆さまが請け負っていたけれど、それじゃできなくなったということもあるのでしょうな。

 

マークス&スペンサーが独自の決済サービスの「モバイル・ペイ・ゴー」を導入するのだと。予めダウンロードした携帯アプリで、購入したい商品を売り場でスキャンする仕組みなんだとな。決済はアップルペイ、もしくは同社のオンラインショップ「M&S.com」に登録したクレジットカードで行われ、レジに並ぶ必要がないんだとな。

 

ターゲットではPBの子供服(価格は40ドルで6~7アイテム)、Amazonでは子供向け書籍(価格は一箱22.99ドルで、それぞれの年齢に合わせて)で、サブスクリプションモデルが登場したのだと(連載アメリカントレンド)

 

中国ではアリババと京東(ジン・ドン:JD.com)がリアルでのサービス提供を共に行っていて、デジタル技術を駆使した無人店舗の展開っていうのが一般的な話になっているのね。それどころか、ビッグデータ解析により、一人ひとりに合わせた製造を行う「ニュー・マニュファクチュア」というの考え方が一般的になってきていると。いや、まだまだかもしれないけれど、ジャック・マーの夢ハッ現実化しつつあるのね。大量製造・大量消費の時代は終わりなのね。

 

そして、ブロックチェーンで生鮮食料品の品質管理を行っていると。食の不安の払拭を行っているのな。

 

あとはアリペイね。アリペイ、ダウンロードして使いたいけれど、中国語がわからない。


中国のキャッシュレス社会

 

で、「7FRESH」。生鮮のノウハウと最新技術を集結し、「ボーダレスリテール」を体現する新型SMね。


7Fresh: JD's High-Tech Supermarket

 

無人超市」は脱RFIDを実現したローコストモデルの無人CVS


「探索知識」全自動無人便利商店!空無一人也能買單 |微信支付Wechat |上海 Auchan 歐尚無人超市 「台灣人行大陸」「Men's Game玩物誌」

 

で、中国では「無人ブーム」がすごいことになっておりまして、そんな無人ブームを支えるフォーマットとしては①ウォークスルー決済型②無人コンテナ型③セルフスマホ会計型④自動販売機拡張型に分けられるのだと。

 

 

ダイヤモンド・チェーンストア 2018年11月1日号 特集●「新小売」最高の顧客体験

ダイヤモンド・チェーンストア 2018年11月1日号 特集●「新小売」最高の顧客体験

 

 

 

日経ビジネス 2018.12.03

発行元:日経BP

 

感想

大特集は「宣伝・デザイン・機能…残念な商品の法則 物はいいのになぜ売れない?」
いや、ただ単にプロダクトアウトでビジネスしてるからでないかと。そういう感想ですな。よく言われますが、iPodや、iTunesの原型はソニーのほうが先に作ってたのよね。マイケル・ジャクソンの版権を抑える音楽出版社を身内に持っている企業ですから、そりゃ、なんでもできたでしょうな。でも、できなかった。ユーザの方を向いてなかったからね。そういう話かと。

 

で、そんな今週号で面白かった他の記事。

 

「徴用工判決、韓国の深謀とは」
日本が植民地支配をした満洲や、北朝鮮にも同じようなことを呼びかけてくるだろうって。そんなことしたら、ホントに国際裁判所ですよ。そして、帝国主義だった国々から総スカンですよ。でも、アフリカの国々とか巻き込みそうだな。そうなると、真面目に第三次世界大戦だな。

 

「ムダを排除、価格で圧勝 コストコホールセールジャパン
この記事が、今週、一番面白かった。コストコ2018年8月期の売上は1415億ドルで約16兆円。これはウォルマートに続く世界第二位の売上規模
なんでそんなことが可能なのかというと、「各カテゴリーのトップシェア商品、または安さなどでトップを上回る2位メーカーの商品を扱ってるから」ということと、問屋を通さない直接取引だから。あのコストコ店内で見かけるパレットはコストコ独自サイズ。102cm×122cmのパレットに商品を収めることができるのも、問屋を通さないから。
問屋を通さない外資系スーパーといえばカルフールがあったけど、日本から撤退したよね。では、なぜ、コストコは成功したのか?それは「設けすぎない」という考え方が徹底してるから。コストコの粗利率は11%と26.4%のイオンや、29.6%のヨーカドーと比べると圧倒的に低い。でもね、コストコの営業利益率は3.2%と他を圧倒しているの。なぜか?メーカーから大量に仕入れても、あまり仕入れ価格をいじらず安価で販売してるから。そりゃ、粗利率は下がるよね。でも、POPもBGMも何もない倉庫でパレット積みのまま販売しているから、販売管理費がものすごく低い。それゆえ、営業利益率が高い。
これぞコストコだよね。ちなみに、コストコは日本国内に100店舗まで増やして、イオンや、セブンに次ぐ企業になりたいんだって。それは可能なのか??と、少し疑問。

 

「メビオール フィルムを使った農業技術の開発・製造・販売 水と肥料を激減させ、農業革新」
すげーなこの会社。この会社が開発した「ハイドロゲル」というフィルムにはナノ単位の穴が空いている、と。あまりに穴が小さいので水に含まれる菌やウイルスなどが通り抜けない。このフィルムを使うと、今までになかった農業ができるようになるとな。

 

「アフリカで導入進む先端IT 後発の強みを生かす新サービス」
すごいな、アフリカ。
とりあえず、こんな会社に注目。

  • ジュミア(ナイジェリア)…EC
  • ヨゴイノビション(ルワンダ)…バイクタクシー向けのシステム開発。オートバイの運行状況をリアルタイムに把握。
  • エソコ(ガーナ)…農家向けに穀物価格などを知らせるアプリ
  • サファリコム(ケニア)…モバイル送金サービスM-PESAは決済のデファクトスタンダードに。

で、そんな今週号を読んでいたら、こんな本を読みたくなりましたな。

 

ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)

ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)

 

 

 

 

 

 

 

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

HHhH (プラハ、1942年) (海外文学セレクション)

 

 

 

 

日経ビジネス 208.11.26

発行元:日経BP

 

感想

大特集は「哀しき年収1000万円世帯 勝ち組か貧乏か」
ナンダカンダで手取りが減っているのと、物価が上がってるから、お金たくさんもらった気になれないのよね。
で、そんの愚痴を言わずに、もっともっと稼げるスキルを身に着けよう。何しろ、年金もらえるのが75 とかになりそうだからww 稼ぎ続けるスキルが必要。
それにしても、皆様、すげー高額な住宅ローンを、すげー長期で借りているのね。

 

で、そんな今週号で他に面白かった記事。

 

ウォルマートが、アマゾンに逆襲 ネットとリアル、融合で突破口」
これ真似する日本企業が出てきそうだなぁ。ネットで注文して、ウォルマートの実店舗で商品をうけとる「ウォルマートグローサリー」て、サービスが人気なんだと。ネットで注文してから2〜4時間以降に店舗の駐車場などで商品を受け取るのだと。これ、宅配便のサービスがそれほどきめ細やかでなく、各店舗が驚くほどに広いけれど、店舗のカバーエリアが驚くほど広いけど、店舗数は少ないアメリカでないと、成り立たないよね。日本だったら、4時間も待つのであれば、隣町のヨーカドーでも、イオンモールにでも行って、買い物して、お茶飲んで帰ってこれるものな。

 

「ゴーン氏逮捕で視えた 日産に巣食う本当の危うさ」
ゴーンさんが来なければ、日産は倒産していたんだよな。労組が強かったんだよな。塩路一郎という労組のトップがいたんだよな。経営にまで口を出す労組。そりゃ、いまから30年前の出来事だけどね。でも、そんな時代に銀座の自動車会社に入社して来たのが、今の日産の経営陣なんだよな。ゴーンさんは独裁者だったかも知れないが、ゴーンさんがいなければ日産は潰れていたし、今の日産でゴーンさん並に経営の舵が取れる人がいるとは思えない。

 

「プロ経営者の活用、なお不透明 RIZAP、いばらの道はこれから」
負ののれん代で利益をかさ上げしてきたのだと。18年3月期では負ののれん益が営業利益の54%を〆ていたのだと。そして、本業で稼ぐキャッシュフローはわずか8800万円立ったんだとな。
カルビーの松本さんばかりにスポットが当てられているけれど、ミドル層以下だって、コミットな経営者に惹かれて会社に入った人も多いわけでね。ホントに社長の人柄に惹かれての入社なら良いけど、年収にだけ惹かれていた人は、これをキッカケに会社を辞めるだろうな。

 


「連載企画 前例のない場所へ。vol.4 エネルギー・環境 芙蓉リースは、リース会社として日本ではじめてのRE100に加盟」
いやーこの記事広告はダメだろう。ブランド価値激落ちだよ。宮城県刈田郡の七ケ宿太陽光発電所の事例が紹介されてるのだけれど、野山を切り開くメガソーラーが問題視されて来ているこの時期に、まさにそんなメガソーラーの話ししちゃ、ダメだろう。まだ、ゴルフ場の跡地とか、耕作放棄地とか、潰れたスキー場ならまだしも、これ、完全に山を切り拓いてるでないの。復興の手助けとか言っても、これはないだろう。宮城県刈田郡って、蔵王の麓で、震災とかあまり関係なさそうな場所だよ、そもそも。

 

 

「戦うことが一番大切 ファナック会長兼ねCEO 稲葉善治」
すごい。ファナックのCEOがインタビューにこたえている。これだけでもビックリだけれども、ファナックトヨタと取引を開始するという話もあるのだと。取引ないことで有名だったのに。

 

そんな今週号を読んでいたら、こんな本を読みたくなりましたな。

 

 

 

自由からの逃走 新版

自由からの逃走 新版

 

 

 

大衆の反逆 (ちくま学芸文庫)

大衆の反逆 (ちくま学芸文庫)

 

 

FACTA 2018.12

発行元:ファクタ

 

目次

今月号で面白かったのは、こんな記事。

LIXIL潮田の逆噴射」
IBM女帝にバァフェット激怒」
潮田洋一郎とバージニア・ロメッティの話。国も違えば、会社も違うけれど、会社を自分のものにできるという点に関しては同じですね。コーポレートガバナンスだなんだかんだ言っても、悪用しよと思えば、どーにでもなってしまう。結局、LIXILは日本の会社にとどまり、IBMマイクロソフトのように、世の中の流れに乗ることができないのでしょうな。

 

ドン・キホーテは地雷原の重戦車」
ドン・キホーテ、営業利益515億円のうち33.4%にあたる172億円がテナント賃貸事業なんだと(18年6月期)。すげーな。もはや、小売ではない、と呼ばれる事業体になるのも時間の問題だな。そして、そんの不動産はいわく付きの物件ばかりなんだとな。代々木にあり、血なまぐさい事件の舞台になってもいる真珠具宮ビルにも触手を伸ばしているのだという。

 

「就活ルール経団連の退却でただ無秩序に」
就活ルールがなくなることは良いことですよ。新卒というブランドを手に入れようとFラン大学に入る人も減るだろうし、ちゃんとした企業に入ろうとする若者は、真面目にビジネスのベースとなるチカラを身につけるだろうしな。そんな状況になるから、大学院にすすむ人間も、就活に失敗したから、なんてことはなくなるでしょう。一番困るのは、新卒一括採用を前提にした仕組みとなっている役所だろうな。

 

オリンパス内部告発 機能不全の社外取締役
すごい。オリンパスの社員弁護士の榊原拓紀さんが、顔出し実名で登場だ。経済事件に関してはファクタすごいなぁ。政治や、国会の話だと、主観が入りすぎておかしいことになってるけど。

で、そんな今月号を読んでいたら、こんな本を読みたくなりましたな。

 

中国人民解放軍 「習近平軍事改革」の実像と限界 (PHP新書)

中国人民解放軍 「習近平軍事改革」の実像と限界 (PHP新書)

 

 

引き裂かれた大地 中東に生きる六人の物語

著者:スコット・アンダーソン
発行元:白水社

 

目次


はじめに
第一部 起源
第二部 イラク戦争
第三部 アラブの春
第四部 ISIS
第五部 エクソダス
エピローグ

 

感想

中東の地は極東の日本から見れば、遠く離れた土地ですな。そのため、なかなか現地の生活は想像できない。極東の地で儒教や、仏教的な文化の中で生活している人間にとって、そもそもムスリムの生活が想像できにくい。かなりアメリカナイズされた生活を行い、アメリカ基準のニュースにふれているため、これが世界の基準だと思っている。

 

が、それは大きな間違いだということをこの本は教えてくれる。

 

アラブの春により中東に訪れた嵐。イスラム原理主義との戦いで訪れた中東の混乱。このような争いは「民主的でないため」に発生していたようにおもわれるが、じつは混乱が起きているイスラムの国々の多くは共和制であったわけですな。

 

え?

 

である。王様とその一族が独裁政治を行っているから、その反発でアラブの春が起きた、なんて、思っていた。独裁政権であったが、王制ではなかった。

 

欧米的な社会制度を持っていたのは、混乱しているアラブの国々のほうだったという。なので、この本に登場する人々の生活って、かなり我々の生活に近かったりするのよね。

 

では、なぜ、混乱が起きたのか?

 

それは、オスマン帝国崩壊後に欧州各国が中東の地につくった国境のせいだという。
そして、その発端はサイクス・ピコ協定に行き着くという。部族社会であったアラブの土地に部族以外の概念を持ち込み、それで管理しようとした歪なんだろうな、などと思ってみたりする。

 

そして、社会が窮屈であっても、豊かになれる空気があれば、まだ治安というか社会秩序は保たれるのね、と。それがないと不安が社会を覆い、その不安を解消するために民衆の爆破が起きるのだと。

 

なんだろう。この、進化すること前提の社会制度の歪って。世界は統一した概念で統治されるのではなく、それぞれの文化に適した方法で統治され、生活するのが一番なんだとおもったりもする。

 

 

引き裂かれた大地:中東に生きる六人の物語

引き裂かれた大地:中東に生きる六人の物語